「MTGでTRPG」判定の「色ごとの修正」 現ルールと新案の確率の違い。
2015年8月17日 TRPG 今回は、先週の続き。
http://leveler.diarynote.jp/201508112157025043/
「MTGでTRPG」の判定ルールの「色の修正」をもっとシンプルにできないかという事ですね。
ちなみに、TRPGとは? ↓
http://bcbweb.bai.ne.jp/~anfc2301/trpg/trpgtohananika.html
「MTGでTRPG」のルール↓(作りかけ)
http://leveler.diarynote.jp/201504052100466846/
前にも書きましたように「その判定が得意な色なら+3、得意な色の友好色なら+2、得意な色の敵対色なら+1」という案があります。
例えば、瞬発判定の場合、得意な色である赤なら、+3修正。
緑の友好色である黒と緑なら+2修正。
緑の敵対色である白と青なら+1修正です。
ただし、この案には、「乱数の幅が狭くなってしまう」という危険性が。
例えば、瞬発判定をする場合。
黒緑2色デッキなら、現在は修正が「+2」か「+3」が出ますが、新ルール案では修正は「+2」しか出なくなります。
これによって、判定が「結果が分かりきったもの」になる可能性が。
また、黒単デッキと緑単デッキと、緑黒デッキが、瞬発判定では同じ性能になってしまう点も問題かもしれません。
(他の種類の判定では、ちゃんと、差が出る。)
そこで、今回は、「実際に、乱数がどれだけ偏るのか」を計算してみます。
(文系で、計算は苦手ですが……)
計算に使うデッキは、『マジック・オリジン』 エントリーセット「狩猟者の群れ」。
12 《沼》 土地
11 《森》 土地
1 《進化する未開地》
無色×24
2 黒1マナ《茨弓の射手》
3 緑2マナ《森林群れの狼》
2 緑2マナ《ドゥイネンの精鋭》
2 緑2マナ《エルフの幻想家》
2 緑2マナ《葉光らせ》
2 黒3マナ《死橋のシャーマン》
2 黒3マナ《眼腐りの暗殺者》
2 黒緑3マナ《群れのシャーマン》
2 緑3マナ《イェヴァの腕力魔道士》
1 緑3マナ《絡み爪のイトグモ》
1 緑3マナ《マナ喰らいのハイドラ》
2 緑4マナ《森の伝書使》
1 緑4マナ《光り葉の将帥、ドゥイネン》
1 緑6マナ《空網蜘蛛》
2 緑1マナ《大群の力》
1 黒2マナ《死の円舞曲》
2 黒4マナ《眼腐りの虐殺》
2 黒4マナ《死の国の重み》
1 黒4マナ《血による聖別》
1 黒4マナ《夜の罠》
2 緑6マナ《ジョラーガの祈祷》
60枚の割合は――
0マナ 24枚 無色×24
1マナ 4枚 黒×2 緑×2
2マナ 10枚 黒×0 緑×10
3マナ 10枚 黒×4 緑×4 緑黒×2
4マナ 9枚 黒×6 緑×3
6マナ 3枚 緑×3
合計:黒12枚 緑22枚 緑黒2枚 無色24枚
難易度0の場合の目標値を計算すると――
目標値0の確率、24/60=6/15
目標値1の確率 4/60=1/15
目標値2の確率 10/60=1/6
目標値3の確率 10/60=1/6
目標値4の確率 9/60=3/20
目標値6の確率 3/60=1/20
黒緑の共通の友好色である、「瞬発の赤判定」を行うことを想定します。
まず、現在のルールでは――
黒=+3 緑=+2 無色=+1 なので――
0マナ 24枚(1) 無色×24
1マナ 4枚 黒×2(4) 緑×2(3)
2マナ 10枚 黒×0 緑×10(4)
3マナ 10枚 黒×4(6) 緑×4(5) 緑黒×2(6 +が大きい黒あつかい)
4マナ 9枚 黒×6(7) 緑×3(6)
6マナ 3枚 緑×3(8)
達成値1の確率 24/60=6/15
達成値2の確率 0
達成値3の確率 2/60=1/30
達成値4の確率 12/60=3/15
達成値5の確率 4/60=1/15
達成値6の確率 9/60=3/20
達成値7の確率 6/60=1/10
達成値8の確率 3/60=1/20
現在のルールで、難易度が0の判定をすると――
目標値0 24/60=6/15 →達成値に関係なく成功。 6/15×1=6/15
目標値1 4/60=1/15 →達成値に関係なく成功。 1/15×1=1/15
目標値2 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値3 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値4 9/60=3/20 →34/60=17/30の確率で成功。 3/20×17/30=51/600=17/200
目標値6 3/60=1/20 →18/60=9/30の確率で成功。 1/20×9/30=9/600=3/200
全て足すと:6/15+ 1/15+ 1/10+ 1/10+ 17/200+ 3/200
=23/30
=約77%
つまり、判定の成功確率は、約77%。
(計算間違いをしていなければ……)
現在のルールで、難易度が3の判定をすると――
目標値3 24/60=6/15 →36/60=3/5の確率で成功。 6/15×9/15=6/25
目標値4 4/60=1/15 →34/60=17/30の確率で成功。 1/15×17/30=17/450
目標値5 10/60=1/6 →22/60=11/30の確率で成功。 1/6×11/40=11/240
目標値6 10/60=1/6 →18/60=9/30の確率で成功。 1/6×9/30=3/60=1/30
目標値7 9/60=3/20 →9/60=3/20の確率で成功。 3/20×3/20=9/400
目標値9 3/60=1/20 →達成値に関係なく失敗。 1/20×0=0
全て足すと:6/25+ 17/450+ 11/240+ 1/30+ 9/400+ 0
=0.3419……
=約34%
つまり、判定の成功確率は、約34%。
(計算間違いをしていなければ……)
次に、新しいルール案では――
黒=+2 緑=+2 無色=+1 なので――
0マナ 24枚(1) 無色×24
1マナ 4枚 黒×2(3) 緑×2(3)
2マナ 10枚 黒×0 緑×10(4)
3マナ 10枚 黒×4(5) 緑×4(5) 緑黒×2(5)
4マナ 9枚 黒×6(6) 緑×3(6)
6マナ 3枚 緑×3(8)
達成値1の確率 24/60=6/15
達成値2の確率 0
達成値3の確率 4/60=1/15
達成値4の確率 10/60=1/6
達成値5の確率 10/60=1/6
達成値6の確率 9/60=3/20
達成値7の確率 0
達成値8の確率 3/60=1/20
ルール案で、難易度が0の判定をすると――
目標値0 24/60=6/15 →達成値に関係なく成功。 6/15×1=6/15
目標値1 4/60=1/15 →達成値に関係なく成功。 1/15×1=1/15
目標値2 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値3 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値4 9/60=3/20 →32/60=8/15の確率で成功。 3/20×8/15=24/300=2/25
目標値6 3/60=1/20 →12/60=1/5の確率で成功。 1/20×1/5=1/100
全て足すと:6/15+ 1/15+ 1/10+ 1/10+ 2/25+ 1/100
=227/300
=約76%
つまり、判定の成功確率は、約76%。
(計算間違いをしていなければ……)
ルール案で、難易度が3の判定をすると――
目標値3 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値4 9/60=3/20 →32/60=8/15の確率で成功。 3/20×8/15=24/300=2/25
目標値5 10/60=1/6 →22/60=11/30の確率で成功。 1/6×11/40=11/240
目標値6 3/60=1/20 →12/60=1/5の確率で成功。 1/20×1/5=1/100
目標値7 9/60=3/20 →3/60=1/20の確率で成功。 3/20×1/20=3/400
目標値9 3/60=1/20 →達成値に関係なく失敗。 1/20×0=0
全て足すと:1/10+ 2/25+ 11/240+ 1/100+ 3/400+ 0
=1168/4800
=0.2433333……
=約24%
つまり、判定の成功確率は、約24%。
(計算間違いをしていなければ……)
つまり?
・現在のルール:成功率 約77%~約34%
・新ルールの案:成功率 約76%~約26%
個人的には、「乱数の幅が狭まる」という意味では、大して問題なさそうだと思います。
むしろ、「黒単デッキと緑単デッキと、緑黒デッキが、瞬発判定では同じ性能になってしまう」という問題が、心配ですね。
プレイヤーさん視点で、どれだけ不便に、あるいは面白くなく感じるかですね。
これは、もう1回プレイテストをして、確認したいところです……。
「MTGでTRPG」のルールに関して、ご意見・ご感想等ありましたら、コメント欄でご指摘いただけると嬉しいです。
今回は以上です。
http://leveler.diarynote.jp/201508112157025043/
「MTGでTRPG」の判定ルールの「色の修正」をもっとシンプルにできないかという事ですね。
ちなみに、TRPGとは? ↓
http://bcbweb.bai.ne.jp/~anfc2301/trpg/trpgtohananika.html
「MTGでTRPG」のルール↓(作りかけ)
http://leveler.diarynote.jp/201504052100466846/
前にも書きましたように「その判定が得意な色なら+3、得意な色の友好色なら+2、得意な色の敵対色なら+1」という案があります。
例えば、瞬発判定の場合、得意な色である赤なら、+3修正。
緑の友好色である黒と緑なら+2修正。
緑の敵対色である白と青なら+1修正です。
ただし、この案には、「乱数の幅が狭くなってしまう」という危険性が。
例えば、瞬発判定をする場合。
黒緑2色デッキなら、現在は修正が「+2」か「+3」が出ますが、新ルール案では修正は「+2」しか出なくなります。
これによって、判定が「結果が分かりきったもの」になる可能性が。
また、黒単デッキと緑単デッキと、緑黒デッキが、瞬発判定では同じ性能になってしまう点も問題かもしれません。
(他の種類の判定では、ちゃんと、差が出る。)
そこで、今回は、「実際に、乱数がどれだけ偏るのか」を計算してみます。
(文系で、計算は苦手ですが……)
計算に使うデッキは、『マジック・オリジン』 エントリーセット「狩猟者の群れ」。
12 《沼》 土地
11 《森》 土地
1 《進化する未開地》
無色×24
2 黒1マナ《茨弓の射手》
3 緑2マナ《森林群れの狼》
2 緑2マナ《ドゥイネンの精鋭》
2 緑2マナ《エルフの幻想家》
2 緑2マナ《葉光らせ》
2 黒3マナ《死橋のシャーマン》
2 黒3マナ《眼腐りの暗殺者》
2 黒緑3マナ《群れのシャーマン》
2 緑3マナ《イェヴァの腕力魔道士》
1 緑3マナ《絡み爪のイトグモ》
1 緑3マナ《マナ喰らいのハイドラ》
2 緑4マナ《森の伝書使》
1 緑4マナ《光り葉の将帥、ドゥイネン》
1 緑6マナ《空網蜘蛛》
2 緑1マナ《大群の力》
1 黒2マナ《死の円舞曲》
2 黒4マナ《眼腐りの虐殺》
2 黒4マナ《死の国の重み》
1 黒4マナ《血による聖別》
1 黒4マナ《夜の罠》
2 緑6マナ《ジョラーガの祈祷》
60枚の割合は――
0マナ 24枚 無色×24
1マナ 4枚 黒×2 緑×2
2マナ 10枚 黒×0 緑×10
3マナ 10枚 黒×4 緑×4 緑黒×2
4マナ 9枚 黒×6 緑×3
6マナ 3枚 緑×3
合計:黒12枚 緑22枚 緑黒2枚 無色24枚
難易度0の場合の目標値を計算すると――
目標値0の確率、24/60=6/15
目標値1の確率 4/60=1/15
目標値2の確率 10/60=1/6
目標値3の確率 10/60=1/6
目標値4の確率 9/60=3/20
目標値6の確率 3/60=1/20
黒緑の共通の友好色である、「瞬発の赤判定」を行うことを想定します。
まず、現在のルールでは――
黒=+3 緑=+2 無色=+1 なので――
0マナ 24枚(1) 無色×24
1マナ 4枚 黒×2(4) 緑×2(3)
2マナ 10枚 黒×0 緑×10(4)
3マナ 10枚 黒×4(6) 緑×4(5) 緑黒×2(6 +が大きい黒あつかい)
4マナ 9枚 黒×6(7) 緑×3(6)
6マナ 3枚 緑×3(8)
達成値1の確率 24/60=6/15
達成値2の確率 0
達成値3の確率 2/60=1/30
達成値4の確率 12/60=3/15
達成値5の確率 4/60=1/15
達成値6の確率 9/60=3/20
達成値7の確率 6/60=1/10
達成値8の確率 3/60=1/20
現在のルールで、難易度が0の判定をすると――
目標値0 24/60=6/15 →達成値に関係なく成功。 6/15×1=6/15
目標値1 4/60=1/15 →達成値に関係なく成功。 1/15×1=1/15
目標値2 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値3 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値4 9/60=3/20 →34/60=17/30の確率で成功。 3/20×17/30=51/600=17/200
目標値6 3/60=1/20 →18/60=9/30の確率で成功。 1/20×9/30=9/600=3/200
全て足すと:6/15+ 1/15+ 1/10+ 1/10+ 17/200+ 3/200
=23/30
=約77%
つまり、判定の成功確率は、約77%。
(計算間違いをしていなければ……)
現在のルールで、難易度が3の判定をすると――
目標値3 24/60=6/15 →36/60=3/5の確率で成功。 6/15×9/15=6/25
目標値4 4/60=1/15 →34/60=17/30の確率で成功。 1/15×17/30=17/450
目標値5 10/60=1/6 →22/60=11/30の確率で成功。 1/6×11/40=11/240
目標値6 10/60=1/6 →18/60=9/30の確率で成功。 1/6×9/30=3/60=1/30
目標値7 9/60=3/20 →9/60=3/20の確率で成功。 3/20×3/20=9/400
目標値9 3/60=1/20 →達成値に関係なく失敗。 1/20×0=0
全て足すと:6/25+ 17/450+ 11/240+ 1/30+ 9/400+ 0
=0.3419……
=約34%
つまり、判定の成功確率は、約34%。
(計算間違いをしていなければ……)
次に、新しいルール案では――
黒=+2 緑=+2 無色=+1 なので――
0マナ 24枚(1) 無色×24
1マナ 4枚 黒×2(3) 緑×2(3)
2マナ 10枚 黒×0 緑×10(4)
3マナ 10枚 黒×4(5) 緑×4(5) 緑黒×2(5)
4マナ 9枚 黒×6(6) 緑×3(6)
6マナ 3枚 緑×3(8)
達成値1の確率 24/60=6/15
達成値2の確率 0
達成値3の確率 4/60=1/15
達成値4の確率 10/60=1/6
達成値5の確率 10/60=1/6
達成値6の確率 9/60=3/20
達成値7の確率 0
達成値8の確率 3/60=1/20
ルール案で、難易度が0の判定をすると――
目標値0 24/60=6/15 →達成値に関係なく成功。 6/15×1=6/15
目標値1 4/60=1/15 →達成値に関係なく成功。 1/15×1=1/15
目標値2 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値3 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値4 9/60=3/20 →32/60=8/15の確率で成功。 3/20×8/15=24/300=2/25
目標値6 3/60=1/20 →12/60=1/5の確率で成功。 1/20×1/5=1/100
全て足すと:6/15+ 1/15+ 1/10+ 1/10+ 2/25+ 1/100
=227/300
=約76%
つまり、判定の成功確率は、約76%。
(計算間違いをしていなければ……)
ルール案で、難易度が3の判定をすると――
目標値3 10/60=1/6 →36/60=9/15の確率で成功。 1/6×9/15=9/90=1/10
目標値4 9/60=3/20 →32/60=8/15の確率で成功。 3/20×8/15=24/300=2/25
目標値5 10/60=1/6 →22/60=11/30の確率で成功。 1/6×11/40=11/240
目標値6 3/60=1/20 →12/60=1/5の確率で成功。 1/20×1/5=1/100
目標値7 9/60=3/20 →3/60=1/20の確率で成功。 3/20×1/20=3/400
目標値9 3/60=1/20 →達成値に関係なく失敗。 1/20×0=0
全て足すと:1/10+ 2/25+ 11/240+ 1/100+ 3/400+ 0
=1168/4800
=0.2433333……
=約24%
つまり、判定の成功確率は、約24%。
(計算間違いをしていなければ……)
つまり?
・現在のルール:成功率 約77%~約34%
・新ルールの案:成功率 約76%~約26%
個人的には、「乱数の幅が狭まる」という意味では、大して問題なさそうだと思います。
むしろ、「黒単デッキと緑単デッキと、緑黒デッキが、瞬発判定では同じ性能になってしまう」という問題が、心配ですね。
プレイヤーさん視点で、どれだけ不便に、あるいは面白くなく感じるかですね。
これは、もう1回プレイテストをして、確認したいところです……。
「MTGでTRPG」のルールに関して、ご意見・ご感想等ありましたら、コメント欄でご指摘いただけると嬉しいです。
今回は以上です。
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