サンプルシナリオ:古代のニンジャ道場
 始めたばかりのGMとPL用のシナリオ。
 選択肢を狭くしたゲームブック的な構成です。
 冒頭に(秘)と書いてある部分以外は、最初からPLに伝えて良い情報。

第6-1節 (秘)シナリオ概要
「古代のニンジャ道場」の最深部を目指す、ダンジョンシナリオ。
 PC達の目的は、遺跡に隠された【銀の手裏剣】と【金の手裏剣】を手に入れること。
 【銀の手裏剣】を手に入れる条件は、最後の戦闘パートでボスを倒すこと。
 【金の手裏剣】を手に入れる条件は、アイテム【金の鍵】を2つ入手すること。

 ボスは、敵対するニンジャ組織に雇われたプレインズウォーカー。
 GMが持っているデッキをもとに、ボスキャラを作る。
 「雇われたプレインズウォーカー」という立場なので、どのような設定のキャラでもOK。
 思いつかない場合「傭兵魔法使い、ゴンザ」とでもすればよいだろう。
「金相応の働きをするのが、傭兵ってもんだ」
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第6-2節 オープニング
 あなた方は、特務魔導士(冒険者みたいなもの)として、何度か仕事を共にした仲間である。
 今回も、大金と引き換えに、とある依頼を受ける。
 
・依頼内容:
 【金の手裏剣】と【銀の手裏剣】を手に入れて欲しい。
 【銀の手裏剣】は、神河次元にある遺跡「古代のニンジャ道場」の最深部に安置されている。
 【金の手裏剣】も、同じ道場に隠されているが、隠し場所は分かっていない。

 「古代のニンジャ道場」には、様々な試練・トラップがしかけられている。
 これらは、ニンジャが免許皆伝のテストをするために使っていたらしい。

 盗賊団が、二つの手裏剣を狙っているという情報もある。
 【金の手裏剣】と【銀の手裏剣】を、敵に奪われるわけにはいかない。
 一刻も早く、道場に行って、二つの手裏剣を手に入れて欲しい!
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第6-3節 冒険パート

■シーン1■ ニンジャ遺跡の入口
(秘)目的:行動判定を理解してもらう

●シーン1の状況描写
 「古代のニンジャ道場」の入口は、切り立った崖に開いた洞穴だった。
 洞穴からは水が流れ出しており、100mほどの滝となっている。
 
 道場の入口にたどり着くには、滝の水圧に逆らいながら、ほぼ垂直な崖をよじ登るしかない。
 特務魔導士のあなた方なら、魔法や道具を使えば可能だ。

 しかし、下手をすると、相当の体力を失ってしまうだろう。

☆ルール紹介:行動判定
 行動判定とは、PCが「成功するかどうか分からない行動」を行った場合に使うルール。
 その行動が成功したかどうかを、PCのデッキ色とランダム要素で決める。

 行動判定は、以下の手順で行う。 
 
 GMが行動判定を許可し、種類と難易度を決める。
 判定の種類は、白、青、黒、赤、緑のいずれか。
 難易度は、だいたい0~8くらいの間の数字である。
 行動判定を行うPCは、ライブラリーの一番上のカードを公開。
 公開したカードの「点数で見たマナコスト」に、GMが決めた難易度を足す。
 これが、目標値(小さければ小さいほど良い)。
 その後、もう一度、ライブラリーの一番上のカードを公開。
 公開したカードの「点数で見たマナコスト」に、今度は「色の修正」を足す。
 これが、達成値(大きければ大きいほど良い)。
 「色の修正」は、公開したカードの色によって決まる。
 公開したカードが、GMが決めた判定の種類と同じ色なら+5、友好色なら+3、対抗色なら+0。
 (2色以上のカードなら、どの色としてあつかうかを無作為に決める。)
 最後に、目標値と達成値の値を比べる。
 達成値が目標値以上なら成功!
 判定で公開した2枚のカードは、無作為の順番でライブラリーの一番下へ。 

★シーン1でとれる行動
 本来の「MTGでTRPG」では、選択肢以外の行動もとれる。
 しかし、このシナリオでは分かりやすさ優先のため、選択肢の内いずれかの行動を選ぶ。
 2つ以上を選んでも良い。

・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等。
・入口に向かって崖をよじ上る(必ず選ぶ)
 以下、5つの判定を行う。
 白判定(難易度:3)滝の水流から身を守る
 青判定(難易度:3)効率よく崖を上る方法を思い出す
 黒判定(難易度:3)他PCを上手く利用して水流を避ける
 赤判定(難易度:3)崖に小さな亀裂を作り足場とする
 緑判定(難易度:3)筋力を振り絞って崖を上る

 各PCは、
 誰も成功者がいない判定の数×1点のライフを失う。


■シーン2■ ニンジャ道場の玄関
(秘)目的:行動判定ブーストのルールを理解してもらう

●シーン2の状況描写
 「古代のニンジャ道場」の玄関。
 崖をくり抜いて作られた、正方形に近い部屋だ。
 幅、奥行き、高さは、すべて5mほどある。

 石扉が、たった1つ、正面の壁の中央にある。
 シャッターのように、下から上へ持ち上げて開ける方式だ。
 扉には「闘いの試練の間」という文字が彫刻されている。

 また、部屋の真ん中を、滝につながる幅1mほどの水路が通っている。
 石扉を開けるには、水流に逆らって、水路の中に立つ必要がある。

 かなり筋力が必要だろう。
 
 さらに、石扉には、暗号式の鍵が。
 暗号を解くには、頭の良さも必要だ。
 しかも、1回ごとに暗号の答えは変わるようだ。

 その上、石扉には、トラップも仕掛けられている。
 盗賊の技術で、トラップを発見して避ける必要
もある。
 トラップは大掛かりで、避けることは出来ても、完全に解除することは出来ない。

☆ルール紹介:行動判定ブースト
 1ターンに1回だけ、行動判定の達成値を上げるチャンスがある。
 これを「行動判定ブースト」と呼ぶ。
 どうしても成功したい判定に使うと良い。

 手順は以下。
 判定の達成値が決まった後に「行動判定ブースト」を行うと宣言。
 ライブラリーの上から6枚のカードを追放。
 追放された「無色のカード」の枚数だけ達成値に+修正。

 追放したカードは、シーンあるいはターン終了時に、無作為の順番でライブラリーの一番下に。 

★シーン2でとれる行動
・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等。
・石の扉を開けて、次の部屋へ(必ず選ぶ)
 以下、3つの判定を行う。

 青判定(難易度:5)扉の暗号カギを開ける
 失敗したPCは、精神を消耗。
 手札を1枚捨てる。

 黒判定(難易度:6)盗賊技術でトラップを発見し避ける
 失敗したPCは、パーマネント1つを生贄にささげる。
 魔法の槍が飛び出る罠にかかりそうになって、パーマネントを犠牲にして脱出。

 緑判定(難易度:5)筋力で水流に抵抗しつつ石の扉を開ける
 失敗すると、体力を消耗。
 ライフを1点失う。


■シーン3■ 闘いの試練
(秘)目的:冒険パートでのクリーチャーの使い方を理解してもらう

●シーン3の状況描写
 アンタップ前にイベント有り!
 少し待ってください!

 「闘いの試練の間」と彫られた石扉の先は、闘技場のような円形の部屋だった。
 正面の壁に、次の部屋への扉がある。
 扉には「術の試練の間」と彫り込まれていた。
 前の部屋と同様、部屋の中央を水路が流れている。
 
 水路の上に浮遊するように、あなた方と同じ数のニンジャのスピリットが!
 さらに、彼らの後ろには、一回りたくましいマスターニンジャのスピリットが控える。
「ドーモ、レイニンジャです
 免許皆伝にふさわしき者だと、
 闘いで示してみよ!」
 マスターニンジャの合図に従い、通常のニンジャ・スピリットが攻撃してきた!
 
 アンタップフェイズ前、PCそれぞれに、ニンジャ・スピリット・トークン1体が1回だけ攻撃してくる。
 ニンジャ・スピリット・トークンは、青で2/1「このクリーチャーにダメージを与えられたPCはカードを1枚捨てる」
をもつ。
 トークンを戦闘、呪文、能力のいずれかで戦場から離れさせることが出来た場合。
 マスターニンジャのスピリットが「戦闘術は合格である」と言い、通常のニンジャ・スピリット・トークンは消える。
 倒されなかった場合でも、1回の攻撃を終えれば、通常のニンジャ・スピリット・トークンは消える。 

 戦闘後もマスターニンジャのスピリットは残る。
 マスターニンジャのデータは以下の通り。
 黒で3/4。接死を持つニンジャ・スピリット・トークン。

☆ルール紹介:クリーチャーの使用
 冒険パートにおいて、クリーチャーは以下の3つの方法のみで使用可。
  
・敵からの攻撃をブロック
 ブロック・攻撃時は戦闘フェイズあつかいとなる点に注意。
・敵への攻撃
 NPCや、GMが特に「攻撃可能」と言った対象に攻撃可能。
 クリーチャーであるNPCに攻撃した場合、攻撃クリーチャーがそのNPCにブロックされたものとしてあつかう。
 (ただし、近くに別のクリーチャーがいれば、それが割り込んでブロックしてくることもある。)
・能力起動
 GMが制限しなければ、通常のMTGのルール通り


★シーン3でとれる行動
・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等。
・次の部屋に進む(必ず選ぶ)
・マスターニンジャに攻撃・あるいは呪文や能力の対象とする
 同じPCがコントロールする複数のクリーチャーが攻撃した場合、同時にマスターニンジャにブロックされたあつかい。
 ダメージ割り振りはGMが行う。
 「我と手合わせを望むか?」
 マスターニンジャのトークンを戦場から離れさせたPCは、アイテム【金の鍵】をもらえる。
 ただし、先着1名のみ。
 「金と銀の手裏剣が狙われておる
 奴らに渡すよりは、実力のあるお前たちに――」
 【金の鍵】
冒険:統率者領域
戦闘:ゲーム外
効果:
 マナコストなし、アーティファクト
 イベント用アイテム。
 (マナコストがないアイテムは唱えられない)
設定:
 古い金色の鍵。


■シーン4■ 術の試練
(秘)目的:冒険パートでの呪文の使い方を理解してもらう

●シーン4の状況描写
 「術の試練の間」と彫られた石扉をくぐった瞬間、
「汝の術を示せ」という声がどこからともなく響く。
 そして――

 複数のニンジャが待ち伏せしていた!
 先ほどのニンジャ・スピリットに比べて、装備や服装は最近のものだ。
「「ドーモ、我々は、オボロ・ニンジャクランです
 お前たちに、二つの手裏剣は渡さない!」」
 ニンジャ達は、アイサツの後攻撃してくる。

 メインフェイズの後、PCそれぞれに、ニンジャ・トークン2体が1回だけ攻撃してくる。
 ニンジャ・トークンは、2体とも、青の3/1で飛行と「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、これを生け贄に捧げる。」を持つ。

 メインフェイズの後に攻撃してくるため、攻撃前に呪文を唱えるタイミングはある。

 1回攻撃した後、戦場に残ったニンジャ・トークンは、連続側転で正面の扉に逃げ込む。
 ニンジャが逃げ込んだ石扉には「技の試練の間」と彫り込まれていた。
 今までの部屋と同じく、部屋の中央を突っ切るように、水路が通っている。

 この部屋の特徴は、右側の壁が、透明であることだ。
 透明な壁の向こうには、祭壇の上に置かれた【銀の手裏剣】が見える。
 そして、【銀の手裏剣】を守る魔法の壁を、眼帯を付けた青い装束のニンジャが破壊しようとしている。

 眼帯のニンジャは、こちらには気づいていないようだ。
 透明な壁を壊して【銀の手裏剣】を手に入れたいところだ。
 エンチャントかアーティファクトを除去する呪文を使えば、魔法の壁を破壊できるかもしれない。
 
 また、床に何かの文章が刻まれている。

 
☆ルール紹介:呪文の使用
 冒険パートにおいても、通常通り呪文を唱えることが可能。
 以下の例のように、通常と異なる効果がつくことも。
 
・アーティファクト・エンチャントを除去する呪文、能力
 →GMが認めた「物」や「魔法」を除去できる。
  例:石像、壁の一部、魔法の壁など
・パーマネントを手札に戻す呪文、能力
 →対象を本拠地や家・あるべき場所などに帰す
・パーマネントをライブラリーに戻す呪文、能力
 →対象を同じ次元のどこかに無作為にテレポートさせる
  (どこにテレポートしたかはGMが決める)


★シーン4でとれる行動
・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等。
・次の部屋に進む(必ず選ぶ)
・魔法の壁に、アーティファクトかエンチャントを除去する呪文を唱える
 魔法の壁は、アーティファクトでもありエンチャントでもある。
 色とマナコストが必要な場合は、無色の0マナとしてあつかう。
 ただし、壁の性質がよく分からないので呪文が不発になる可能性も。
・魔法の壁の向こうにいる、眼帯のニンジャに何かの呪文、能力を使う
 眼帯のニンジャの詳しい能力は分からないが、クリーチャーを対象にする呪文の対象にはできる。
 ただし、遠すぎて呪文が届かない可能性も。
・床に書かれた文字を読もうとする
 青判定(難易度:4)を行う。
 成功すれば、床に書かれた文章の内容が分かる。

☆(秘)条件を満たせばPLに伝える情報
 床の文章を読む青判定(難易度:4)に成功した場合、以下の内容を伝える。
 「知恵の試練に備え、この部屋の様。方位を記憶しておくベし。」
 
 この室内で、ソーサリー呪文かインスタント呪文を唱えた場合。
 「免許皆伝にふさわしき術なり」という声が聞こえてくる。
 呪文のコントローラーであるPCは【金の鍵】を1つ手に入れる。
 ただし、先着1名のみ。

 なお、残念ながら、ニンジャや透明な壁に、呪文・能力の効果はおよばない。
 特殊な魔法の壁が呪文を阻むからだ。
 【金の鍵】のデータは、シーン3の物と同じ。

 (秘)GM用メモ
 GMは、どのPCが、何体のニンジャを倒したかを記録しておくこと。


■シーン5■ 技の試練
(秘)目的:アイテムについて理解してもらう

●シーン5の状況描写
 アンタップ前にイベント有り!
 少し待ってください!

 「技の試練の間」と彫られた石扉をくぐった先では――
 再びニンジャが待ち伏せしていた!

 服装からして、前の部屋で「オボロ・ニンジャクラン」と名乗ったニンジャの仲間らしい。
 アンタップフェイズの前、PCそれぞれに、ニンジャ・トークン3体が1回だけ攻撃してくる。
 ただし、シーン4でニンジャを倒したPCに攻撃するニンジャの数は、シーン4で倒したニンジャの数だけ減る。
 ニンジャ・トークンは、3体とも、シーン4のニンジャ・トークンと同じ。


 1回攻撃した後、戦場に残ったニンジャ・トークンは、連続側転で「右の壁」にある石扉に逃げ込む。
 ニンジャが逃げ込んだ石扉には「知恵の試練の間」と彫り込まれていた。

 あなた方が入ってきた扉から、部屋の中央部まで、水路が通っている。
 部屋の中央部には、水路の起点となる泉があった。
 井戸のような石の囲いの中から、勢いよく水が噴き出している。
 
 泉の中から、女神めいたニンジャ・スピリットが表れる。
「この手裏剣を的ニンジャに当てて、
 そなたが免許皆伝にふさわしい技を持つことを示すのです」
 女神めいたニンジャ・スピリットは、あなた方に、たくさんの【スピリット・手裏剣】を手渡した。

 同時に、射撃の的のような形をした無数のニンジャ・スピリットが、蛍のように部屋中を飛び回り始めた。 

【スピリット・手裏剣】
冒険:統率者領域
戦闘:統率者領域
効果:
 (0) アーティファクト 装備品
 スピリット・手裏剣は、あなたがコントロールするクリーチャー1体に装備された状態で戦場に出る。
 上記以外の方法で、クリーチャーがスピリット・手裏剣を装備することは出来ない。
 装備しているクリーチャーは「(T),スピリット・手裏剣を追放し青判定(難易度:3)を行う:判定に成功した場合、クリーチャー1体を対象とする。スピリット・手裏剣はそれに1点のダメージを与える。」を持つ。
 装備しているクリーチャーは、速攻を持つ。

 シーン5終了時に、戦場か統率者領域にあるスピリット・手裏剣を追放する。
 スピリット・手裏剣は、技の試練の間の外に持ち出すと消滅する。
設定:
 鬼火のように青く輝く、十字型の手裏剣。
 金属ではなく、霊的な物質で出来ているようだ。
 
☆ルール紹介:アイテム
 アイテムは、以下4つの項目で表される。
①冒険: そのアイテムが、冒険パート中、どの領域にあるか?
 「戦場」か「統率者領域」のいずれか
 冒険パートで手に入れたアイテムは、ここに書かれた領域に出現する。
②戦闘: そのアイテムが、戦闘パート中、どの領域にあるか?
 「ゲーム外」「戦場」「統率者領域」のいずれか
 戦闘パートに入ったら、アイテムはここに書かれた領域に移動。
 なお「ゲーム外」とは「戦闘パートでそのアイテムは使えない」ということ。
 ほとんどのアイテムがこれ。
③効果: そのアイテムが、MTGのルール上、どう働くか。
 カードテキストに近い形で描かれている。
 「消費する(=統率者領域から追放領域へ移す)」という特殊な処理を行うアイテムも多い。
 なお、アイテムはトークンと同じように「ゲーム外」「戦場」「統率者領域」以外の領域に移動すると消滅する。  
④設定: そのアイテムの外見、世間の評価、作者、歴史etc.
 フレーバー的な説明。
 たまに、シナリオのヒントになっていることも。

 なお、アイテムは基本的に「そのシナリオ限り」のものである。
 シナリオ終了時に手元に残っていても、次のシナリオには持ち越せない。


★シーン5でとれる行動
・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等。
・右の扉に入って、次の部屋に進む(必ず選ぶ)
・スピリット・手裏剣を的ニンジャ・スピリットに投げつける
【スピリット・手裏剣】は、各PCがコントロールするクリーチャーの数だけ渡されたものとする。
 このターンにクリーチャーを戦場に出した場合は、その分は追加でくれる。

 ダメージを与えた的ニンジャの数だけ、【マグロ・スシ】がもらえる。
 【マグロ・スシ】
冒険:統率者領域
戦闘:ゲーム外
効果:
 マナコストなし、アーティファクト
 マグロ・スシを消費する:
 緑判定(目標:2)を行う。
 判定に成功した場合、あなたは成功度分のライフを得る。
 ただし、得られるライフは最大でも3である。
 マグロ・スシは緑である。
(コストがないアイテムは唱えられない。
 消費するとは、そのアイテムを統率者領域から追放することである。
 成功度とは、達成値から目標値を引いた数である。)
設定:
 一般的なお寿司。
 酢飯の上にワサビとネタをのせて、一口サイズに握ったもの。 
 防腐作用のある植物の葉で、包まれている。
 ネタは、マグロの赤身。
・アイテムを使う
 アイテムの消費は、基本的にインスタント・タイミングで行える。
・アイテムの受け渡し
 PC間のアイテムの受け渡しはソーサリー・タイミングで行う。
・女神めいたニンジャ・スピリットに攻撃、あるいは呪文、能力を使う。
 「力を示したいのですか? ならば、おいでなさい」
 女神めいたニンジャ・スピリットのデータは以下。
 (3)(青)(青)5/5
 プレイヤーに影響する呪文、能力の影響を受ける。
 (青)(青)(青)(青)(青)までのマナを支払える。
 GMの判断で、以下2つの呪文を1回ずつ唱えることが出来る。
 ただし、PCが「女神めいたニンジャ・スピリットに攻撃、あるいは呪文、能力を使う。」の選択肢を選ぶ以前にこれらの呪文を唱えることはない。
《送還》
 (青)インスタント
 クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
《対抗呪文》
  (青)(青)インスタント
 呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
 
☆(秘)条件を満たせばPLに伝える情報
 女神めいたニンジャス・ピリットを戦場から離れさせることが出来た場合。
 そのPCは【スゴイ・オフダ・オブ・ニンジャ】を1つ手に入れる。
 ただし、先着1名のみ。
【スゴイ・オフダ・オブ・ニンジャ】
冒険:統率者領域
戦闘:ゲーム外
効果:
 マナコストなし、アーティファクト
 スゴイ・オフダ・オブ・ニンジャを消費する:
 この能力は、GMが「このシーンが終わると戦闘パートに入る」と宣言した時にしか起動できない。
 次の戦闘パートにおいて、あなたが先手か後手かを決められる。
設定:
 手のひらサイズのスゴイお札。
 「スゴイ・ニンジャのごとく」「ヤバイくらい速い」と書かれている。
 熟練のニンジャのように、戦場を見極め、素早く戦闘に入ることが出来る。


■シーン6■ 即死トラップの部屋
(秘)目的:冒険パート中に敗北条件を満たした際のルールについて理解してもらう

●シーン6の状況描写
 アンタップ前にイベント有り!
 少し待ってください!

 「知恵の試練の間」と彫られた石扉をくぐった瞬間、どこからともなく声がする。
「左右いずれかの道を選べ。一方は、死。一方は、祭壇の間に続く。」
 謎の声が言った通り、左右の壁に扉が1つずつある。


 どちらの扉も、その中は真っ暗で、気配や音なども感じられない。
 今までの知識のみで、どちらかを選ぶしかなさそうだ。

 しかし、あなた方が行動を起こす前に!
 部屋の中央に、PCと同じ人数の、青い装束をまとったボール・ライトニングめいたニンジャが召喚され、攻撃してくる。
 (赤)(赤)(赤)で「6/1トランプル、速攻」のニンジャ・エレメンタルが、PCの数だけ唱えられる。
 そして、アンタップ前に、各PCごとに、1体が1回だけ攻撃。

 戦闘後も生き残っていた場合、勝手に雲散霧消して消える(=生贄に捧げられる)。
 このニンジャ・エレメンタルを打ち消したか、戦場に出た後、戦場から離れさせたPCは、【スゴイ・手掛り】を得る。
 【スゴイ・手掛り】
冒険:統率者領域
戦闘:ゲーム外
効果:
 マナコストなし、アーティファクト
 スゴイ・オフダ・オブ・ニンジャを消費する:
 以下の内から1つを選ぶ。
・手札が6枚になるまで、カードを引く。
・この効果は、GMが「このシーンが終わると戦闘パートに入る」と宣言した時にしか選択できない。
 次の戦闘パートにおいて、青判定(難易度:6)に成功したら、ボスのデッキリストを見ることが出来る。
設定:
 敵対するニンジャ組織「オボロ・ニンジャクラン」に関する手掛り。
 上手く使えば、ボスと用心棒の能力が分かる。
 ボスから部下への命令書っぽい見た目。

☆ルール紹介:ひん死
 冒険パート中に敗北条件を満たしたPCは、「ひん死1」の状態になりる。
 ひん死1の状態でも、通常通り冒険パートを続けられる。

 ただし、ひん死1の状態で戦闘パートを迎えると「1ターン目のターン終了時まで、行動不能」となる。
 1ターン目の相手の手番と自分の手番が終わるまで、呪文を唱えられず、土地を出せず、起動型能力を起動できない。


 ひん死1のPCが、さらに死亡条件を満たすと、ひん死の後の数字が増えてゆく。
 ただし、最大でも、ひん死3まで。
 ひん死1と同じように、数字のターンの間だけ、行動不能となる。

 以下2つは「敗北条件を満たした」としてあつかう。
・すでにライフ0のPCが、さらにライフを失う。
・すでに毒カウンターを10以上持つPCが、さらに毒カウンターを得る。

★シーン6でとれる行動
・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等
・右の扉か左の扉を選ぶ(必ず選ぶ)
 選ぶのは各PCごとでOK
 相談しても良いが、相談しなくても良い
 間違った方を選ぶと、凄いトラップがあるが、次のシーンには進める。
 プレインズウォークで、トラップを脱出した。
・アイテムを使う
・アイテムの受け渡し
 
☆(秘)条件を満たせばPLに伝える情報
 PC全員が、右か左かを選び終わったら、伝える。

 右を選んだPCは、無事に次の部屋に到着。
 左を選んだPCは、X=20の《地震》相当の爆発する炎の罠にかかる。
 ソーサリー
 地震は、飛行を持たない各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれX点のダメージを与える。


■シーン7■ 銀の手裏剣の部屋
(秘)目的:戦闘パートへの移行のルールについて理解してもらう

●シーン7の状況描写
 このシーンの終了後、戦闘パートに入ります。
 専用アイテムがあれば、このタイミングで使用可能。
 ボスのデッキの内容を確認出来たり、次の戦闘パートで先手か後手かを決められたりする。


 無音の暗闇の通路が、唐突に終わる。
 そこは、厳かな祭壇の部屋。
 祭壇の上に祭られているのは【銀の手裏剣】だ。
  
 右手の壁の一部が透明になっており、先ほど通った「術の試練の間」が見える。
 「術の試練の間」から直進後2回右に曲がることで、Uターンのような形で隣にあるこの部屋に到着したらしい。 

 あなた方が入室した際、ちょうど、青い服を着た隻眼のニンジャが、【銀の手裏剣】を守っていたバリアを破壊し終えた。
「ドーモ、オボロ・ニンジャです。
 チッ、邪魔が入ったか」
 アイサツの後、オボロ・ニンジャは舌打ちする。
 そして、呪文を唱えながら剣を抜いて、襲い掛かってきた。


 オボロ・ニンジャは、複数人に分身!!
 タフネス5以上のクリーチャーをコントロールしていないPCの数だけ、以下のクリーチャー・呪文が唱えられる。
 《分身・オボロ・ニンジャ》
 (4)(青)(赤) ニンジャ 5/5 飛行 速攻
 戦場に出た《分身・オボロ・ニンジャ》は、それぞれ1回だけ、タフネス5以上のクリーチャーをコントロールしていない各PCに攻撃。

 《分身・オボロ・ニンジャ》打ち消したか、戦場に出た後、戦場から離れさせたPCは、【スゴイ・手掛り】を1つ得る。
 データは、シーン6のものと同じ。 

   
☆ルール紹介:冒険パートの終了時の「リセット」
 冒険パートが終了するとき、「リセット」を行います。
 「リセット」とは、「自分がオーナーのカードを、すべてライブラリーに戻してシャッフル。その後、「リセット」前と同じ枚数の手札を引き直す」ということ。
 具体的な手順は以下の通り。
1.自分がオーナーであるカードを、すべてライブラリーに戻す。
 すべてのカードおよびパーマネントを、オーナーのライブラリーに戻す。
 呪文としてスタックに乗っている、待機中、コントロールを奪われている等の場合も、戻す。
2.サイド・ボードを使用。
3.ライブラリーをシャッフルする。
4.1でライブラリーに戻した元の手札と同じ枚数、手札を引く。
5.紋章やエネルギーカウンター等を取り除く。
 その他「PC側に有利になるモノ」があった場合は、それを取り除く。

 次のパートが「戦闘パート」なので、以下のように手札やライフ(と毒カウンター)の調整を行います。
 「リセット」終了時のライフが9点以下なら、10点にする。
 「リセット」終了時のライフが21点以上なら20点にする。
 「リセット」の手順で引き直す手札が(マリガンする前の時点で)4枚以下なら、代わりに5枚引く。
 「リセット」の手順で引き直す手札が8枚以上なら、代わりに7枚引く。
 「リセット」終了時に毒カウンターが6個以上あるなら5個にする。

★シーン7でとれる行動
・MTG行動
 土地を出したり呪文を唱えたり等
・オボロ・ニンジャを攻撃
 オボロ・ニンジャに、6点以上のダメージを与えたPCは【マグロ・スシ】を1つ得る。
 (オボロ・ニンジャが風呂敷から落とす)
 プレイヤー対象にダメージを与える呪文・効果、クリーチャーを対象にダメージを与える呪文・効果の両方が有効。
・アイテムを使う
・アイテムの受け渡し
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第6-4節 戦闘パート
 戦闘パートは、基本的にMTGの通常の試合と同じ。
 ただし、PCの初期手札は冒険パート終了時の手札。
 初期ライフは、冒険パート終了時のライフ。

 2勝先取のマッチゲームの場合、1戦ごとに、開始時は冒険パートの終了時のライフと手札枚数に戻す。
 ただし、手札のカード自体は、2戦目からは普通に引き直す。

 PCが2人以上いる場合は、ボスのライフは40になり、初期手札と最大手札数は9枚となる。
 ただし、PC側が先手後手を決められるアイテムを使用している場合は、そちらが優先。

 PCが1人の場合は、通常のMTGと同じように先手後手を決める。
 先手後手を決め、お互いが手札をマリガンし終えたところで、一旦、ストップ。
 いつでも、先手1ターン目に入れる状態で、お互いにアイサツのロールプレイを行う。

 ボス側のロールプレイは、以下の通り。
 PCに勝てそうもないと見たオボロ・ニンジャは、分身を消して部屋の奥に向かって叫んだ。
「センセイ!お願いします!」
 祭壇の陰で待機していたのは、何と、あなた方と同じプレインズウォーカー!
「ドーモ、ゴンザ(仮)です。よろしくお願いします」
 プレインズウォーカーはまずあいさつした。
「これも仕事だ。気の毒だが、痛い目にあってもらうぜ」
 (ボスの名前と、アイサツの後のセリフは、GMが自由に変えて下さい。)
 このロールプレイに対して、PCの方もそれぞれアイサツとロールプレイを返します。
 試合前のアイサツは、非常に重要です。

 アイサツの後は、通常のMTGと同じです。
 1ターン目を開始して、決着が付くまでゲームを続けます。
 
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第6-4節 エンディング.手裏剣の行方
 ボスとPCの内、試合に負けた方が、プレインズウォークによって逃亡します。
 負けた方は、「ありがとうございました」と言った後、カッコいい捨てセリフのロールプレイをしましょう。
 
 ボスが敗北した場合、オボロ・ニンジャは、降伏します。
 このとき、PCが【金の鍵】を1つ以下しか持っていない場合、自分が持っている【金の鍵】を差し出します。

 エンディング時に、PCが【金の鍵】が2つ持っていた場合、2つの鍵が合体して【金の手裏剣】となります。
 GMは、手裏剣が手に入ったかどうかによって、依頼主の反応をロールプレイして、シナリオをしめます。
 
 シナリオ:END.
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↓「MTGでTRPG」基本ルール もくじ
https://leveler.diarynote.jp/201905082306171753/
↓基本ルール 5章 GM向けルール
https://leveler.diarynote.jp/201905292245405798/

 今回は、以上です!

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